2011/05/27

やはり難しい

 DC5VをDC12Vに昇圧できるIC『MAX662A』でケースファンを回す実験レポです。
 最初に断っておきますが、記事は電子工作のド素人である私の個人的観点からの意見ですので、間違ったことを書いている可能性が高いです
 話半分程度でお読みいただき、ご不明な点は各自でお調べくださることをお願いいたします。私に質問されても間違いなくマトモな答えはお返しできませんので(汗

 ※2011/5/28追記
 ※2011/6/1追記


DVC00285.jpg

 昇圧に必要なパーツはMAX662A、セラミックコンデンサ2個、電解コンデンサ2個だけという簡単構成。(一番下のはダイオードです)
 日本橋の「マルツパーツ館」で購入しました。以下、買ったパーツと価格です。

積層セラミックコンデンサ 0.22μ  126円(2個・単価63円)
105℃電解コンデンサ 4.7μ     42円(2個入り)
小信号用シリコンダイオード 1SS83E 52円
MAX662ACPA             630円

 『MAX662A』は割高だと聞いていましたが、さすがに他のオペアンプやDCDCコンバータに比べて高いですね(;^ω^)
 パーツの定数はセラミックコンデンサが積層セラコンになっているだけで、ICのデータシートにあったそのままです。一応、データシートにちらっと書かれている10μの電コンと1μの積セラも用意してあります。
 ダイオードは、要るか要らないかがわからなかったのですが、ファンモーターの逆起電力でICが壊れたら泣きたくなるので、念のために入れておきます。

 では実験開始。

 


 PCのUSB端子から5Vを取り出すのに、これを使いました。

DVC00287.jpg

 日本橋の「デジット」で発見、購入しました。ケーブル長約70センチで65円。
 ……うん、500円以上もする「USB A-ミニBケーブル」を切らなくてもこんなのがあったんですよ(´;ω;`)
 電源を取るだけでデータのやり取りはないからシールド構造じゃなくてもいいし。
 ちくしょう……マジでショックですわ。

 気を取り直して。
 なんとなく、USB端子からホントに5Vが出てんのかなー、と思ったので測定してみました。

DVC00288.jpg

 おお、ホントに出てるわ。
 ちなみにブレッドボードで変なつなぎ方をしているのはスルーの方向で(汗
 テスタの端子を固定する方法がなかったのでこんなことになっています。
 今回ほど蓑虫クリップを買っとけばよかったと思ったことはありません。orz
 そんなに高いものじゃないから今度ポンバシに行ったら数セット買っておこう。うん。

 ではさっそく回路の組み立てを。
 回路図はMAX662Aのデータシート(←PDFファイルです)そのままで組みます。

MAX662A.png

 7番ピンがGNDで、8番ピンはシャットダウンとなっていましたが、今回の使い方だと8番はGNDに接続すればいいということで。

DVC00289.jpg

 6番ピンが出力ですが、コンデンサなどがちょっと邪魔で作業しにくいので、青いジャンパー線でボードを広く使えるところへ移動してあります。
 とりあえずこの状態で電圧測定。

DVC00290.jpg

 うむ、12Vになってますね。よかったよかった。

 組み立てに間違いが無いとわかったので、さっそくファンを接続します。
 回路図 ↓

MAX662A-FAN.png

 6番ピンの出力を前回実験したメーカー不明ケースファンのプラスに、マイナスをGNDに接続。それと並列になるようにダイオードもつなぎます。ダイオードはこの回路図のGND側から電源側に流れる方向で接続します。そうしないと逆起電力対策になりませんので。
 この回路図の通りにブレッドボードで組み立て。

DVC00291.jpg

 では、USB端子を接続。
 ちゃんとファンが回りました。やったー。

 ……と思ったのもつかの間。

「あれ? なんか回転数が低くね?」

 なんだか前回実験の時に6Vで回したくらいの回転数と風量しかないんですよ。
 おかしいなと思い、ファンを回したままでファンにかかっている電圧を測定すると、5.6Vしか出てませんでした。
 いやもうなんでこんなことになってるのかと。パニクってしまって写真撮るの忘れたですよ。
 どうしてだろう?
 ひょっとしてコンデンサの係数?
 そう思って、電コンを10μに、積セラを1μに替えて実験してみましたが、結果は変わらず
 何かを見落としているのかと、データシートを読み直してみると、

「コンデンサはICになるべく近くに配置」

 というようなことが書かれていました。
 なので電源コードやコンデンサをなるべくICの近くに配置してみると、6.3Vまで電圧が上昇しました。
 なるほど、配置で影響を受けるわけか……
 それだけ繊細なICだということは、ブレッドボードのような接触抵抗とかが大きそうな設備ではフルパワーは出せない可能性がある、ということでしょうか。
 うむむ……となると、基板にはんだ付けしてやらないとダメってことで……

 けど、配置やブレッドボードが原因で電圧が半分以下になるなんてことがあるんだろうか?
 他にも原因があるんじゃないかな。

 そう思い、試しにファンをサイズの「風12 500rpm」に交換して回してみました。
 12Vで500回転ですからあまり風量が無いんですけど、テストなので気にしません。
 接続してみると、わりと元気に回ってくれます。さてさて、電圧は……


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 ぉお? ほぼ12Vやんか!
 先ほどのファンに比べて5V以上はしっかりと出ています。
 これはひょっとして……

 この「風12」は定格電流が0.07A。
 メーカー不明のファンは0.18A。

 要するに、このICでメーカー不明ファンを回すには負荷が大きすぎて回しきれない。ということらしいです。
 もともとMAX662Aはモーターなどの高負荷なものを駆動する用途に設計されていないのでしっかりと回せない可能性がある、のではないかと。
 「風12」は定格電流が70mAなのでそれなりに回せるようですけれど…
 ブレッドボードじゃなくて基板に実装してやれば、もう少し電圧が取れて「風12」をキッチリ回せるだけの力はあると思いますが、メーカー不明ファンはちょっと無理っぽいですね。

 他のファンでも、定格電流が低いものなら使えそうです。例えばサイズの「Gentle Typoon」辺りなら定格電流が低めなのでおそらくキッチリ回せると思われます。
 けれど、「余ったケースファンでUSB扇風機を作ろう」というコンセプトでやっているこの試みで、そんな上等なファンを使うのもどうかと思いますし……


 まぁ、『MAX662A』は低負荷ファンなら使えるかも、という実験結果になった、ということで今回のレポは終了です。
 やっぱりインダクタを使った昇圧回路でないとダメなのかな……(´・ω・`)



【2011/5/28追記】

 前々回に乾電池で試したケースファンを今回実験していなかったので接続してみると、割と勢いよく回ってくれました。
 定格電流が0.15Aなので、今回の一番目に実験したファンとさほど変わらないんだろうなぁ、と思っていたんですが、実際に回して電圧を測ってみると、10.4Vという結果になりました。

 どうやら『MAX662A』が12Vに近い電圧で回せるファンは、定格電流の大小ではなく回転抵抗の大きさによって差が出る感じのようです。
 つまるところ、このICで回すファンの選定方法は、

 実際に回してみないとわからない。

 ということになっちゃいそうです。もっと多くのケースファンを試してその傾向を調べられればいいんですが…私個人では難しいです(懐具合的な意味で



【2011/6/1追記】

 ふと、ENERMAXの電源を買ったときにオマケで12センチファンが付いていたことを思い出して、それも回してみることにしました。回転数は全く不明です。

DVC00297.jpg
DVC00295.jpg

 定格電流が0.25Aなので、多分ろくに回らないんだろーなー。
 と思いつつ、セッティングしてPCのUSB端子に接続。
 すると。

 ふおおおおおおおお………

 と結構な勢いで回り出したではありませんか。少なくとも今まで試した3つのファンよりも風量が多く、そしてうるさい。つまりそれだけしっかりと回ってるということ、だと思います。扇風機として使うには十分だと思われます。
 これだけしっかり回るんですから、ひょっとしたら12V目一杯まで出ているんじゃないか?
 そう思って電圧を測ってみましたところ。

DVC00296.jpg

 9.47V
 なんと10Vにも足りていませんでした。それでもなおこの回転と風量。
 このファン、メーカーの製品詳細ページにスペックが載っていないのでわからないですが、かなり回転数が高いんじゃないだろうかと思います。
 これなら、おそらく別に昇圧してやらなくてもUSBの5Vでも十分な風量があるんじゃないかな…。
 12Vで回すなら、ファンコントローラーのようなものを付けてやらないといけないレベルかもしれません。市販の扇風機みたいに弱~強までを調節できるように。


 4つのファンを試してみていろいろと推測を述べてきましたが、追記を含めて私が思い当たった結果は、定格電流がどうこうではなく、回転数が問題なんだろうということでした。

 
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