2015/07/04

自動車用簡易電圧計を作る

 自動車のバッテリー上がりでバッテリーとブースターケーブルを持って客のところへ行くことがありますけれど、電気つけっぱなし(ヘッドライトや車幅灯、ルームランプ等)でバッテリーが上がっただけだったり、バッテリー自体の劣化で蓄電できなくなっててエンジン始動できないケースがほとんどです。
 …が、中にはそうでないものもあって、経年数が大きい車や距離が伸びてる車だとオルタネーター(発電機)の故障でバッテリー上がりを起こしているケースがあります。
 エンジンの回転を利用してエンジンやその他電装品に電気を供給するとともにバッテリーを充電するのがオルタネーターの仕事なのですが、それが故障すると発電しなくなって、バッテリーの電気だけで車を動かすことになり、そのうち点火する電力も足りなくなってエンジンが止まってしまうわけです。
 そこでオルタネーターが故障しているかどうかを判断するためには、バッテリー電圧を測ってやる(もちろんバッテリー単体ではなく車載・接続状態で)のが一番簡単。大抵の車にはバッテリー電圧の低下を警告するワーニングランプがメータ―パネルに表示されますが、バッテリーが元気でエンジンが回っているけどオルタネーターが死亡している場合にはワーニングランプが点かないこともありますので判断は難しい。なので、テスター等で電圧を測る必要が出てくるのです。

 バッテリーは通常、12V前後の電圧があります。エンジン停止時にプラスとマイナスの端子間電圧を測ると、もちろん12V前後の数値が出ます。
 エンジンをかけるとオルタネーターが仕事をするので、おおよそ端子間は13.5~14Vくらいの電圧になります。ヘッドライトやエアコン等の電装品を使っているともう少し下がりますが、バッテリーを充電するために最低でも13Vくらいは出ます。
 で、オルタネーターが死亡していると、エンジンが回っていてもバッテリー電圧しか出ません。大抵は11~12V。
 オルタネーターが新品なのに電圧が14V近くまで行かないというときはハーネスの断線等を疑いましょう。

 前置きが長くなりましたが、エンジンがかかっているときに電圧を測れば、発電しているかどうかを判断できます。なので、電圧計が必要となるのです。
 それを今回、作ろうというわけでありまして。


 材料はこの二つ。

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 以前USB扇風機のためのDC/DCアップコンバータを作るときに購入した「ダイソー製ダウンコンバータ」の余った外装と基板、4~30Vまで測定可能というデジタル電圧計の二つ。電圧計はAmazonで買いました。というか尼で見かけたから電圧計を作ろうと思ったのであります。

 では、作業開始、ということで。

 


 ……ああ、はい。
 シガーライタープラグに差し込んで使う電圧計ならAmazonで安く買えるじゃないか、わざわざ作る必要があるのか、と。
 そうおっしゃられると思っていました。
 確かにそうです。
 そうですが。

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 やりたいからやってるのであって、それ以外に意味など求めておらんのです!(涙目



 さて。

 まずは分解。

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 外装に電圧計を埋め込んで、電圧計とシガーライタープラグのプラス端子とマイナス端子をはんだ付けするだけの簡単な作業です。基板についているスプリングがプラス、外側の銀色の金具がマイナスです。スプリングはガラス管ヒューズを介してシガーライターのプラスに接します。

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 電圧計の表示部の横幅は約23ミリ、縦10ミリくらいです。

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 カバーのUSBマークの大きさが大体それくらいの大きさなので、ここに穴をあけます。

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 ピンバイスで穴をあけて……

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 ニッパーで穴の間を切って……

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 カッターで整えて……

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 電圧計の表示部が納まるサイズに調整します。
 電圧計は基板に固定します。

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 こんな感じ。
 基板に穴をあけ、

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 ネジで固定します。

 ……と、その前に。

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 電圧計の動作確認を忘れていました。箱電池の9.20Vが検出されています。
 組み込んだはいいが動かない、では話になりませんので。
 確認OK。
 それでは改めて組み込みを……


 と思いましたが、ネジで基板に固定すると、カバーに当たって電圧計がうまく収納できなくなることが判明。
 なので、基板ではなく上側のカバーに固定することになりました。
 カバーの穴と電圧計の表面をツライチにするためには電圧計の耳(固定用ネジ穴のあるところ)を少し削ってやる必要があり、紙やすりでガシガシ削ってツライチになるように加工します。
 少し削っては合わせ、削っては合わせを繰り返します。

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 位置が合ったら固定。

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 こういうときにホットボンド(グルーガン)があったらなぁ、と思うのですが、持っていないので木工用ボンドを。要は電圧計が動かなきゃいいのです。……木工用ボンドで固定できるかどうかは怪しいですけど。キニシナイ!(殴

 電圧計の固定が出来たら、配線作業。

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 ボンドが乾くのを待っていられなくて、気を付けながらはんだ付け。
 それが出来たら、

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 ケースに収めて、

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 組み立てたら出来上がり。

 一応動作確認しておきます。

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 先ほどの箱電池で。
 接続は問題なさそうです。

 実際に車に装着してみましたところ、キチンと14.1Vが表示されました。周囲の明るさと電圧計の輝度の関係で上手く写真が撮れなかったので画像はありませんが、実用できそうです。

 作業時間は1時間くらい、材料費は電圧計480円と送料。プラグはダイソーで210円(購入当時)ですが、中身無しで余りものの再利用ということで0円扱いでいいんじゃないですかね。


 これでバッテリー上がりのヘルプのときに「実はオルタネーターの故障が原因」という状況を判断しやすくなりました。普通のサーキットテスターじゃ車内で電圧チェックしづらいですから、シガーライターでチェックできるのは重宝します。
 ……まぁ、オルタネーターの故障で充電できずにエンジンが止まるのは大抵は走行中に起こるんで、「始動できない(セルモーターが回らない)」「メーターパネルの電気が点かない」などとは違うとテスターがなくとも判断できるんですけれども。
 ともかく、作ったからには一度は使ってやりたいと思います。



 以上、シガーライタープラグ電圧計の製作レポートでした。

 
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